腎疾患による障害 障害認定基準
腎疾患による障害の認定の対象はそのほとんどが、慢性腎不全に対する認定です。そして、すべての腎疾患は、長期に経過すれば腎不全に至る可能性があります。
■慢性腎不全とは 慢性腎疾患によって腎機能障害が持続的に徐々に進行し、生体が正常に維持できなくなった状態をいいます。
■腎疾患 糖尿病性腎症、慢性腎炎(ネフローゼ症候群を含む)、腎硬化症、多発性嚢胞腎、急性進行性腎炎、腎盂腎炎、膠原病、アミロイドーシス等
■症状 【自覚症状】悪心、嘔吐、食欲不振、頭痛等 【他覚所見】浮腫、貧血、アシドーシス等
■検査 尿検査、血球算定検査、血液生化学検査(血清尿素窒素、血清クレアチニン、血清電解質等)、動脈血ガス分析、腎生検等
■病態別検査項目及び異常値表

■腎疾患による障害の程度(全身の衰弱の程度) 次の一般状態区分表のとおり5段階に区分されます。

■障害認定基準 障害等級は以下のように例示されます。認定に当たっては、自覚症状、他覚所見、検査成績、一般状態、治療及び病状の経過、人工透析療法の実施状況、具体的な日常生活状況等により総合的に認定されます。

※3級は、初診日に厚生年金に加入していた方が対象です。
■障害認定における注意点
・人工透析施行中の者の扱い 人工透析療法施行中のものは2級と認定されます。なお、主要症状、人工透析療法施行中の検査成績、長期透析による合併症の有無とその程度、具体的な日常生活状況等によっては、さらに上位等級に認定されます。障害の程度を認定する時期は、人工透析療法を始めて受けた日から起算して3月を経過した日(初診日から起算して1年6月を超える場合を除く。)となっています。
・検査成績について その性質上変動しやすいものであるので、腎疾患の経過中において最も適切に病状をあらわしていると思われる検査成績に基づいて認定が行われます。
・慢性腎不全に至ったものの扱い 糸球体腎炎(ネフローゼ症候群を含む)、腎硬化症、多発性嚢胞腎、腎盂腎炎に罹患し、その後慢性腎不全を生じたものは、両者の期間が長いものであっても、相当因果関係があるものと認められます。そのため、それらの疾患で初めて病院を受診した日が初診日となります。
・認定に当たって 腎疾患は、その原因が多岐にわたり、それによって生じる臨床所見、検査所見も、また様々なので、慢性腎不全やネフローゼ症候群の検査成績によるほか、合併症の有無とその程度、他の一般検査及び特殊検査の検査成績、治療及び病状の経過等も参考とし、認定時の具体的な日常生活状況等を把握して総合的に認定されます。
・腎臓移植を受けた者の扱い 腎臓移植を受けたものに係る障害認定に当たっては、術後の症状、治療経過、検査成績及び予後等を十分に考慮して総合的に認定されます。また、障害年金を支給されている者が腎臓移植を受けた場合は、臓器が生着し、安定的に機能するまでの間を考慮して術後1年間は従前の等級とされます。